EarthQuaker Devices / Special Cranker
Special Crankerは、EarthQuaker Devicesのオールディスクリート・アナログ回路によるオーバードライブ。原音のキャラクターを保ったまま歪みとサステインを加え、真空管アンプのプリアンプをもう一段重ねたような自然なプッシュを生む。ゲルマニウムとシリコンの2種のダイオードを切り替え、クリーンに近い領域から中程度のゲインまでをカバーする。
・オールディスクリート回路のアナログ・オーバードライブ。原音を大きく変えず、飽和感とサステインを付加。
・ダイオードセレクター(Ge/Si)で歪みの質を切替。ゲルマニウムは柔らかくトランスペアレント、シリコンは高域が出る現代的な歪み。
・Moreはトランジスタのバイアス調整による歪み量コントロール。クリーン近辺から中程度のゲインまで可変。
・Toneは3時でフラット、時計回りで高域をブースト、反時計回りで抑制。Levelは最大で入力信号の2倍まで出力。
・Flexi-Switch搭載でラッチ/モーメンタリー両対応。電源は9〜18Vで、18V使用時は低音が引き締まり出力もわずかに上昇。
|
ブランド |
EarthQuaker Devices |
|
幅 |
64mm |
|
奥行 |
121mm |
|
高さ |
57mm |
|
消費電流 |
15mA |
Special Crankerは、EQDが2011年に発売し後に廃番となった Speaker Cranker を発展させたモデルである。オリジナルが持つスポンジーでタッチセンシティブなダイナミクスを受け継ぎつつ、ゲインと出力を増強し、音色を追い込むToneと出力調整用のLevelを新たに搭載した。ダイオードもスイッチで選択可能となり、オリジナル同様の非対称シリコンダイオードに加え、ゲルマニウムダイオードを選べる。
回路はオールディスクリートのアナログ構成。低音を濁らせず中音域を引っ込めることなく、原音に可能な限り忠実な出音を狙って設計されている。単音では太い飽和感とサステインが得られ、パワーコードには厚みとクランチ、ゴリっとしたエッジが加わる。
Moreは歪み量のコントロールで、トランジスタのバイアスを操作する方式。クリーンに近い状態から最大で中程度のゲインまで変化する。バイアス変化に伴いノブ操作時に若干のノイズが出ることがあるが、回路の特性上のもので故障ではない。ピックアップの出力次第では、最大時にバイアスを高く設定したような爆発的な歪みも得られる。
ダイオードセレクターは、左のゲルマニウムが柔らかくトランスペアレントで高域に丸みが出て出力は低め、右のシリコンが高域の効いた現代的な歪みで出力は高め。Toneは3時付近でフラットとなり、時計回りで高域をブースト、反時計回りで高域を抑える。Levelは出力設定で、最大で入力信号の2倍の出力が得られる。
電源は9〜18Vに対応。18Vで使用すると低音がさらに引き締まり、プレゼンスがきらびやかになり、出力もわずかに上がる。開発者Jamie Stillmanはゲルマニウムモードを18Vで使うことも推奨している。フットスイッチはFlexi-Switchを採用し、電子リレー式トゥルーバイパスによってラッチ式・モーメンタリー式のどちらでも使用できる。
EarthQuaker Devices について
アメリカ / 2004 設立
EarthQuaker Devices(アースクエイカー・デバイセズ)は、2004年にジェイミー・スティルマンがアメリカ・オハイオ州アクロンの自宅地下室で立ち上げたエフェクターブランドである。ミュージシャンとして数々のバンドで活動し、地元でレコードレーベルを運営していたスティルマンが、壊れたオーバードライブの修理をきっかけに回路設計にのめり込み、独学でペダル製作を始めたのがその原点だ。
初期のHoofやDisaster Transport、Ghost Echoといった名機は、すべて彼が地下室で基板の実装からハンダ付け、筐体のプリント、組み立て、梱包、発送までを一人でこなして作られていた。2006年から2010年のあいだに、スティルマンは実に2000台ものペダルを自らの手で組み上げたという。
やがて注文が地下室のキャパを超え、2011年には妻のジュリー・ロビンスが銀行員の職を辞してCEOとして参画。2015年には約1400平方メートルの本社ビルへ移転し、現在は50名を超えるスタッフを抱える。それでも「一台ずつ、手作業で、大変なやり方で」というものづくりの姿勢は変わらず、すべての製品にいまも "Made in Akron, Ohio" が刻まれている。
シンプルで扱いやすく、それでいて音の探求へと誘う出発点であること――EarthQuaker Devices が掲げるこの理念は、ファズやディレイ、モジュレーションといった各機種の個性豊かなサウンドに色濃く表れている。全製品が手作り・手検品され、本国アメリカでは永久保証(ライフタイム・ワランティ)を掲げるという徹底ぶりも、このブランドが世界中のギタリストに支持される理由のひとつだ。
なお、日本国内の正規輸入品はヤマハミュージックジャパンの取り扱いとなり、保証は同社の規定に準じる。
EarthQuaker Devices 公式サイト